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MESSAGE
ご挨拶
Science Tokyo
原子力イノベーター
養成プログラム 代表
小原 徹
原子力開発をとりまく環境は近年大きく変化いたしました。世界的にはSMR開発を推進するベンチャー企業が現れ多様な炉型の原子炉の開発が進められております。一方国内のエネルギー供給は多様化し、新エネルギーの導入やエネルギー分野へのIT技術の導入など政府の掲げるSociety5.0の実現に向けた原子力分野での取り組みが求められています。これらの社会の変革に対応し、原子力開発を牽引する人材を育成するには、これまでの原子力分野での人材育成の取り組みの成果を生かしつつ、新たな課題に挑戦できる人材を育成する人材育成が必要です。このような考えのもとに、2020年に文部科学省国際原子力人材イニシアティブ事業に本学から教育プログラム「原子力エネルギー高度人材育成統合拠点」を提案し、採択されました。その後、他の採択機関とともにコンソーシアムを組織し、有機的に連携して人材育成活動にあたることとなり、本事業は「Science Tokyo 原子力イノベーター養成プログラム(NICP)」と名称を変えて活動を行うこととなりました。本プログラムでは、原子力工学の基礎に立脚し、エネルギーシステムと様々な工学分野の先端技術に通じ、原子力分野で新たな企業活動を立上げる意欲と能力を持ち、国際的センスとマネジメントに優れ将来の原子力エネルギー分野でのイノベーションを担うことのできる技術者・研究者の育成を目指しております。関係の皆様方のご支援・ご協力を心よりお願いいたします。
OVERVIEW
プログラム概要
本プログラムは次の二つの活動からなっています。
原子力イノベーター養成キャンプ(NICC)
本活動では、原子力分野でイノベーションをもたらす起業家精神を涵養する合宿スタイルのセミナーを開催いたします。主な対象はコンソーシアムに参加する機関の大学院学生及び企業等の若手技術者・研究者等で、イノベーティブな活動と起業の精神を有し、国際センスのある人材育成を目指します。キャンプで扱うテーマは、次世代炉、廃棄物低減、SMR等の新しい原子力技術に関するものにとどまらず、アントレプレナーシップや社会学的側面にも焦点をあてていきます。
原子力イノベーション留学(SANI)
「原子力イノベーション留学」(Studying Abroad for Nuclear Innovation: SANI)とは、原子力分野の研究を行っている大学院学生を、米国のトップレベルの大学へ研究留学させ、海外における原子力研究・教育に触れる機会を持たせることを目的としたプログラムです。派遣先は、マサチューセッツ工科大学(MIT)、カリフォルニア大学バークレー校、ミシガン大学、ウィスコンシン大学マディソン校、ノースカロライナ州立大学、テキサスA&M大学の、原子力工学科・専攻の本プログラム派遣学生受け入れを表明している研究室です。研究テーマは、将来の原子力分野にイノベーションをもたらすことが期待されるものであるものとし、派遣後の国際共著論文、国際会議共同発表等を目指すこととします。